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2007年9月 アーカイブ

2007年9月 1日

CONTENT'S FTUREE 感想・書評集 その3

2007-08-21

おもしれー。
I have no plans, and no plans to plan. - 途中経過

2007-08-22

ここまでぶれないのもすごい気がするなあ。84ページから85ページにかけて、脚注に布袋寅泰の説明が載っているのだが、他と比べて異常に長いのが面白かった。
I have no plans, and no plans to plan. - 途中経過
しかし、ワタシは本書の果敢さを支持しますし、その書名に恥じない価値のある本だと確信します。
WIRED VISION / yomoyomoの「情報共有の未来」 / 書籍とクリエイティブ・コモンズとコンテンツの未来
今後クリエイターがクリエイターであり続けるためには、ここに書かれていることをずっと考え続けなければならないだろう。
最近読んで面白かった本/佐々木|【佐々木と山本】ブログ

2007-08-23

147ページのAERAの説明すごいな!
I have no plans, and no plans to plan. - 途中経過(CONTENT'S FUTURE ポストYouTube時代のクリエイティビティ (NT2X))
もしかしたら、これからの文字リテラシーは作文の能力ではなく、編集の能力に重きを置かれるのかもしれませんね
ここにはいないボクへの伝言: CONTENT'S FUTURE ポストYouTube時代のクリエイティビティ/小寺 信良×津田 大介

2007-08-24

初めて知る人ばかりだったけど、その発言を読むとどの人に対しても素直にミもフタもなく「すげー」と唸ってしまった。
岡村日記 - もし仮にWeb3.0というものがあるのなら

2007-08-25

物凄く痛快な本だと思いました。そして読んでいると凄い「アガり」ます。
Welcome To Madchester - コンテンツ・フューチャー
この本から、リアルな言葉をたくさんいただきました。
『日本のポップパワー』~其の参~|ReaLKrusH

2007-08-26

本という媒体の「読みやすく、アーカイブされている価値」が非常にアドバンテージをもっている事を再確認する。
Tenのおぼえがき コンテンツ・フューチャー

ネットラジオとウェブチャットは今晩ですよ

詳細は以下を参照してください。

音楽配信メモ 9月1日午後10時より「CONTENT'S FUTURE」をテーマにしたネットラジオ番組を放送します
【ラジオ】 9月1日深夜にネットイベントやります 【チャット】 (CONTENT'S FUTURE)

収録の様子です。

IMG_8104s.jpg

2007年9月 4日

刊行記念トークショーでの質問に答えるネットラジオ+その質疑応答チャット 無事終了しました。

先週の土曜日の深夜、無事にspecial talk netradioを行うことができました。参加していただいたみなさん、ありがとうございました。

22時過ぎから収録しておいたネットラジオを放送。スタート直後から60人ほどのリスナーの方に来ていただき、その後もリスナーは尻上がりで増え続け、約2時間後の終了時点では130人以上の方に聞いていただきました。コンテンツや著作権問題への興味の高さを実感しました。

ネットラジオへのリアルタイムの突っ込み用にチャットを用意していましたが、ラジオの終了後にはこのチャットに著者の小寺さん津田さんも参加して、ラジオの内容を踏まえての質疑応答をやはり2時間ほど行いました。こちらも開始時点でROMを含めて80人の方が残って参加いただき、さすがに深夜なので少しずつ人数は減っていきましたが、それでも60人ほどの方が最後まで質疑応答にお付き合いいただき、さらにその後はフリートークで深夜4時近くまで盛り上がったようです。

感想をいくつか書いていただいてます。ありがとうございます。

ツールの発達に関連した話で「楽をして作られたコンテンツというのは面白くない」という趣向の話をしておられたのが印象に残った。

当日のチャットのログは以下のところにあります(それぞれかなり長く、また重いです)。

ただ、せっかくの質疑応答もこれでは後から読むには読みにくいので、整形して再公開しようかと考えております。またネットラジオそのものについても、聞き逃したので再放送を希望などの声をいくつかいただいており、Podcastなどで再公開できないかと検討中です。

一冊の本から、トークショー、YouTubeでの動画配信、ネットラジオ、チャット、Podcastingなどとメディアをクロスオーバーして議論を深めていくのは個人的には初めての体験ですし、とても刺激的に感じています。みなさんにもぜひいろいろとご参加いただければと思います。9月28日には2回目のトークショーがApple Store Shibuyaで予定されています。ぜひご来場ください。

2007年9月 6日

【YouTube】 TBSラジオ長谷川氏/価格.com遠藤氏 【公開】

これまでMVテレビ草場氏とソニー西谷氏の2本をYouTubeで公開していた『CONTENT'S FUTURE』の取材動画ですが、本日さらに2本公開しました。TBSラジオの「文化系トークラジオ Life」黒幕の長谷川プロデューサーと、価格.comで口コミ掲示板を運営する遠藤さんです。

長谷川さんのトークでは、書籍版ではカットされて入っていない「ワセジョ」についての津田さんの熱い語りが大きくフューチャーされているところも必見です。価格.comでは、リリースから1日経たずして引っ込めざるを得なかった「いいえ」機能についての裏話も。

本書とあわせてお楽しみください。


2007年9月 7日

【質疑応答】Q.1 『プラットフォームの移行とDRMの寿命』について思うことをうかがいたいです。【チャット】

『CONTENT'S FUTURE』の刊行記念トークショーが8月2日に開催されましたが、その際に参加者から寄せられた質疑応答に答え切れなかったので、トークショーでの質問に答えるネットラジオを9月1日に放送しましたが、その放送終了後にチャット (at Lingr) でさらに質疑応答が行われました(って経緯説明が長い! わかりますかね?)。

チャットでは全部で7つの質問がありましたけど、回答もチャットに書き込まれたので文字ベースで編集しやすいということもあり、またチャットのログの形で置いておいても参照性が悪いので、編集しなおして補足も入れてもらって読みやすくまとめなおして公開することにしました。

今回はそのうち最初の2問を公開します。このエントリがwmsさんのご質問で、次のエントリがねおさんのご質問です。引き続き来週にかけて1日2問くらいのペースで公開していく予定です。どうぞご利用ください。

wmsさんのご質問

Q.1 『プラットフォームの移行とDRMの寿命』について思うことをうかがいたいです。

小寺さんの回答

以前、米国でDRM議論があったときにわかったことですが、彼ら米国の権利者は「DRMはいつか破られるもの」という前提で考えています。

例えば、アメリカのホテルとかの駐車場で、入り口に「Bump(隆起、こぶ)」ってあるの、わかります?ちょっと盛り上がったところがあるんですよ。そこに黄色い線が引いてあったりして。それって何のためにあるかって言うと、スピードを出させないためにあるわけです。スピードを出して段差に乗り上げると、運転者本人に不快感がダイレクトに来るので、スピードを出さない。つまりDRMとは、このBumpのようなものだという考え方があるんですね。結局は乗り越えるんだけど、暴走しないようにしつらえてある障害物であると。

で、僕が考えるDRM の寿命って、それが必要ないような別のテクノロジーが生まれたときだと思っています。これはトークの中でも語られていた「VAIO Meida」からの連想なんですけど、例えば音楽をローカルファイルから聴かないで、どんな場所に居ても常にネットから送られてくるという状況になったらどうか、とか考えてみるわけです。そうなると、「コピー」という行為そのものが無意味になってしまう。そういうテクノロジーのパラダイムシフトが起こったらいいなと。

現実として、ケータイでも高速常時接続みたいなサービスが登場してきてますし、けっこうマジな話になる可能性はあるんじゃないかと思っています。

津田さんの回答

DRMの話で言えば、DRMが今後も有効にデジタルコンテンツの流通を担保していくために必要なのは、まさに寿命の問題と関わるんですけど、「DRMシフト」っていう考え方、技術じゃないかなと思ってます。

要するに、デジタルコンテンツというのが、それを再生する機械と必ず密接に結びついているので、永続的にそのコンテンツを楽しむことが難しいという性質を抱えているわけですよね。プラットフォームの寿命が来たらコンテンツの寿命も来てしまう。そのときにノンDRMだったら、簡単にメディアシフトできますけど、そうはできないわけですから。

ただし、DRMが必要な局面や必要なシーンというものは当然たくさん出てくるでしょうから、少なくとも音楽のように永続的に所有したい、と思えるようなコンテンツにDRMをかける場合は、コンテンツをDRMごと他者に売れるようなシステムや、DRMをシフトできるような相互互換性みたいなものを、どこかが作っていかなきゃいけないんじゃないか、ということです。実際に、Googleなんかはそういうことを考えて開発してるみたいですね。

小寺さんの補足

コンテンツの収録フォーマットが今後残っていくようならばDRMシフトが可能ですが、コーデックやプラットフォームが変わってしまうと言う場合には、これまでメディアチェンジしただけでユーザーは全部買い直しでした。これは以前から僕が提唱していた「俺たちはいったいいくつのパックマンを買ったんだ問題」に繋がるところでしょう。ですから消費者側としては、コンテンは権利を買うものだというスタイルに変化していくのが妥当だと考えています。

小寺信良:次世代DVDが起爆しない5つの理由 (3/3) - ITmedia アンカーデスク

【補償金】Q.2 補償金とDRMの究極の2者選択ですが、……【DRM】

先のエントリで説明しましたように、9月1日にチャットで開催した『CONTENT'S FUTURE』への質問大会のログを再構成して掲載するシリーズの第2弾です。ちょうど補償金とDRMというホットな話題の質問になりました。合わせてお読みください。

音楽配信メモ 「ダウンロード違法化/iPodの補償金対象化」がほぼ決定した件と、ITmediaの記事で抜粋されている発言についての補足

ねおさんのご質問

Q.2 補償金とDRMの究極の2者選択ですが、ユーザーはDRMの方を選んでしまうような気がするのですが、それがユーザーにとって望ましいことだと思いますか?

http://www.lingr.com/room/3BLW31ocNGd/archives/2007/09/02#msg-14306028

津田さんの回答

シンプルに言えば、ユーザーにとっては望ましいことではないと思います。

ただ、補償金について言えば、今のバーチャルなブランケット分配とかを、もうちょっと実態に近いような見え方にすることはできると思うんですよ。例えば、権利者の分配データベースなり、分配方法をネットで(ある程度支障がない範囲で)公開することで、自分がコピーしたコンテンツの補償金はこのように使われているんだ、みたいな流れを見せるとか。

権利者が頑なになって、そのジャンルのコンテンツ自体にユーザーがそっぽ向くような事態を招いたら、誰が一番損するのってクリエイターとユーザーなので、そういう最悪の事態を招かない意味で、補償金というのは(現状は)一定の存在意義はあると思うんです。彼らも、補償金あることで「まぁ、ここまでは見逃すか」的なところがあるのは事実ですし。

そもそも「コピー制限なくせ!自由にコピーさせろ!補償金も払いたくない!」という人は、コンテンツ業界にとって「良いお客さん」になる可能性は限りなく低いと僕は思ってるので、そこまで極端にユーザーに寄らずに、ある程度のバッファとしてポジティブに補償金があることの「ユーザーメリット」を、権利者側からも、あとはユーザー側からも(僕なんかも含めて)やっていく必要があるんじゃないかなーと思います。

小寺さんの回答

僕は音楽業界の中というのは見えてないんですけど、外側から見ると、むしろ「補償金存続でDRM廃止」のような流れなのかなとに見てます。Appleが DRM廃止論の口火を切ったわけですけど、確かに音楽販売業者としては、ワールドワイド的にもかなりの力を持ったチャンネルからの意見なわけですよね。米国あたりでこの動きが主流になったら、日本だけでDRM存続ということになって、それはおかしいって話になりますよね。というかそうしていかないといけないわけですけど。

放送のコピーワンスというのは、世界で最初にやっちゃった愚だと僕は思っているんです。それを音楽の世界で繰り返してはいけない。ただ、現時点では両方同時に撤廃というわけにはいかないと思うので、まずどちらか片方から。それが片付いてから、市民運動か消費者団体かわかりませんけど、声を上げていって、という具合に段階的に進むべきなのかもしれません。

2007年9月 8日

【Q.3】あるコンテンツが常に手に入ることを、一企業が保証できるとは思えないのですが

先日に引きつづき「8月2日に開催された『CONTENT'S FUTURE』刊行記念トークショーでの質問に答えるために、9月1日に放送されたネットラジオ終了後に行われた質疑応答チャットのまとめ」からです。

あるコンテンツが常に手に入ることを、一企業が保証できるとは思えないのですが、その保証は誰が行うべきなんでしょうか? また、「著作物をそれ以上配布しないことを決定する権利」は著作者にあるとは思うのですが、ユーザとしては、自分が購入したコンテンツがそういうものだというのは受け入れられないと(少なくとも今は)思います。
- 質問者 - momoさん

小寺さんの回答

そうですね。確かに、配布システムとして未来永劫存続し続けるというのは、どの企業でも難しいと思います。これは『CONTENT'S FUTURE』の中でも触れてありますが、ゲーム業界では既に起こっていて、ソースが失われた名作ゲームというのも数多くあるという話です。これなんかはディストリビュータは存在するのに、その大元がなくなっちゃったという話ですね。

そこから先は、著作者人格権の範疇になっていくんだろうなと思っています。ディストリビュータが消失してしまった場合は著作者隣接権も消失したと見なして、また著作者が別のディストリビュータに売れるとか、そういうことになるんでしょうね。ニーズがあればの話かもしれませんが。

また「配布しない権利」に関しては、以前著作権保護期間延長に関するコラムで、YMO謝罪事件について言及したことがあります。これが参考になるのではないでしょうか。

ITmedia アンカーデスク:著作権保護期間延長はクリエイターのためになるか (3/3)

津田さんの回答

「一企業が保証できるものとは思えない」というのは僕もまったく同感で、じゃあ誰がやるのかという話になったときに、1つは国が文化政策として予算をかけてやるということがあると思います。具体的には法制化で、企業が潰れない限り、コンテンツの一定のアクセシビリティを義務化するみたいなイメージですね。

ただ、それもかなり現実的には取引コストも高くなるでしょうし、管理しやすいコンテンツとそうでないコンテンツもあるので、大変な部分も多い。それで、この前ICPFのセミナーで白田先生が言っていたのですが、昔のイギリスには「権利の復帰制度」というものがあったそうなんです。

これは、クリエイターが企業などに著作権譲渡した場合でも、一定期間を経ると著作者に権利が自動的に戻ってくるというもので、こういうものが法制度として著作者の権利として確立すれば、一企業が商売にならなくて廃盤・絶版にしちゃったものは即座に著作者に連絡がいって、著作者に権利が戻って、著作者は別の出版社探してもいいし、あとは自分のサイトで無料公開してもいい。

コンテンツが十分に市場に出回らないという問題は、企業によるコンテンツの塩漬けをなくすような法制を行うことで、一定の解決の方向はあるんじゃないかなと僕は思ってます。

2007年9月 9日

【Q.4】放送局がJASRACに支払う権利金や、JASRACがアーティストに支払う印税は……【otsuneさんの質問】

引き続き質疑応答のまとめです。

Q.4 放送局がJASRACに支払う権利金や、JASRACがアーティストに支払う印税は、1使用1曲ごとに集計しないでドンブリ勘定していると聞きました。ただ使用曲の集計コストもタダではないし、JASRACが曲1回使用毎に1円単位で徴収して仲介すると、POSデータを握ったコンビニのような別の権力も生まれる気がします。
このアーティストへの還元システムの理想型はどう考えていますか?

(余談ですが、消費者からすると、ケータイやブロードバンドネットのように月額定額料金で使い放題や、1曲買ったら聞き放題が心理的に使いやすいという要素もあります。1曲1使用ごとに定額課金などは抵抗がある)

- 質問者 - otsuneさん

津田さんの回答

ブランケット徴収に関しては、アーティストからもJASRACに対しての突き上げがたくさんあって、特に一番大きかったテレビの全曲報告については、まさに去年から今年にかけて「とりあえず、テレビ局がやるよ」的な方向で合意は取れているという話です。NHKはもうやってたんじゃないかな。

テレビ局は「全曲報告なんて人的コストがかかって大変だ」とかそんな理屈でどんどん先延ばししてたんですけど、今の売り上げと比較すればそこまでのコストではない、という話もあるし、あとは今権利者団体がデータベース整備しようとか、創作者団体協議会やら経団連なんかも言ってますし、実際にスタートしつつありますが、そういうものの整備が「技術」で出来るなら、「曲目なんかの報告なんてものは、メタデータの中でも最も基本的な部分だから、すぐにできるだろ?」というある種の反論?というか正論があると思います。

また、音楽だともう1つレンタルのブランケット問題もありますけど、あれももうちょっと具体的にPOSデータ使って、実際の貸し出された回数に応じて個別徴収して、それを配分するようなスキームが議論の俎上に上がってきてます。

POSデータ握ったコンビニのような別の権力が生まれるというのはその通りだとは思いますが、それをどこが管理するかという問題はありますね。白田先生案は「企業がきちんとしたコンテンツの出荷統計を計上して、国に報告する義務を付けろとおっしゃってました。

定額課金に関しては、使用される回数のパーセンテージを細かく報告して、売り上げの中から個別に分配するというスキームが米国のサブスクリプション音楽配信なんかではやられているので、そのスキームでとりあえずはいいのではないかと。

ただ問題は、いくら分配のためのデータがきちんとしていても、まず団体にいって、団体が個別分配をきちんとしているかどうかという点を検証するような仕組みがないので、理論上かなりそこがザルになってしまう余地があります。そこをきちんと明確に公開させるような仕組みなり法制は必要なんじゃないでしょうかね。

いずれにせよ、方向としてはそういう全曲報告的なところに行かざるを得ないとは思いますよ。


小寺さんの回答

津田さんの話に補足しますと、テレビ局の全曲報告は、在京キー局では既に始まっているはずです。ただ僕が聴いたニュアンスだと、自主的に始めたというよりも、JASRACが言ってきたからしょうがなくやってる、という感じですけどね。

僕がNHKに居る時代は、ブランケット方式だったんで、番組内で使いたい曲は自由に選択できました。例えばNHK内の音楽ライブラリにない音源でも、昼休みとかにタワレコで買ってきたCDから使っても問題なかったわけです。そういう自由度はありましたね。

ただし、僕が担当してたのはニュースだから編集者が自分で選曲できるわけですが、通常の番組では、音楽を付けるのは音効さんの仕事です。全曲報告になって大変になるのは、放送局ではなくて音効さんだという現状があります。ネットなんかを使ってサラっと全曲報告できるならいいんですけど、いちいち書類に起こさないといけないんで、その手間で音効さんが忙殺されるということにもなっています。結局、音効さんってのはフリーランスだったり派遣だったりするので、そこにかぶせちゃってるからOKみたいなことになってますね。

それが続くとどういうことが起こるかというと、手間を嫌って同じ音楽が毎回使われるとか、権利処理が不要な素材集から引っ張ってくるようなことに落ち込む可能性があります。それはそれで、音楽収入という面でもマイナスですし、文化面でも後退と言えるかもしれません。それは全曲報告が悪いというのではなく、リスクを表現者側に投げてしまっている状況も改善しなければならないということです。

津田さんの補足

雑談(チャット)の方でも出てますけど、売り上げの数%を払うのか、使用回数に応じて青天井で払うのか、っていうところは利用する側にとっては大問題で、米国のネットラジオのライセンス問題もそこで揉めてますよね。個人的には、使用回数のデータがきちんとしていれば、売り上げの数%を払って、そこから分配を行うのが、どちらにとってもいいんじゃないかと思います。

音効さんの大変さの問題は、やっぱり統一してネットですぐ報告できるようなデータベースを作らないとダメでしょうね。でも、この問題はもうそれこそ20年くらい前から言われていたことで、そうならないようにテレビ局側が組織改編するなりして、最適化しておかなきゃいけなかったんだと思いますね。とにかく面倒くさいから引き延ばすみたいなことでやってきたツケが、音効さんだけに回っちゃってるってのは、いかにもテレビ局的というかなんというか。

自分のところの著作権処理がグダグダなくせに、ネット業者には必要以上に厳しく言うんだから、まぁひどいダブルスタンダードだよな、とは思いますね。

【Q.5】プログラムなどのソフトウェアは同列に扱っているのか?【Ryo2.0さんの質問】

引き続き質疑応答のまとめです。なお、質疑応答をすべて公開したあとで、ネットラジオそのものもPodcastで公開する予定です。

Q.5 著作権などを考える上で、音楽や動画、書籍などのコンテンツと、プログラムなどのソフトウェアは同列に扱っているのか? それとも、少し違うものとして議論されているのか?

違うものとして議論されているのであれば、どういった方向に行っているのか?

プログラマをやっているので、将来のパッケージソフトとかってどうなるのかなぁと思って質問させて頂きました。本質的ではない気はしますがよろしくおねがいします。

- 質問者 - Ryo2.0さん

小寺さんの回答

現時点の著作権法そのものは、コンテンツの種類に関しては区別してないですよね(注:正確には映画だけ区別している)。でもそれが問題だという意見は、議論には上がってきています。延長論で言えば、まさに映画が別格になっているという問題もありますし。

例えば、僕個人の意見では、そもそもソフトウェアというのは著作権で保護すべきものだったのか、ということも考えています。むしろ特許法などのところに組み込むべきではなかったかと。これはたぶん、制作時に自動的に権利が発生するという著作権の簡便さを利用したかった、というところだったのかなと。

この問題も以前、著作権延長問題を考えるフォーラムのトークイベントで話題になったんですが、「そもそもソフトウェアで70年持つものはない」とおっしゃったのがマイクロソフトの最高技術責任者補佐である楠正憲氏というのも、また興味深いところですが。知財のリサイクル、あるいはリユースを考えれば、もっと短くしても、デメリットはないと考えられるわけです。

そういった意味で、本来ならばコンテンツを何もかも同じ法で縛るのはあまり意味がなくて、どういうサービスなのかみたいなサービス法に展開していくべきなのかなとも考えます。

津田さんの回答

僕の方からは、著作権法は大筋のところでは今のままでいい気はしてるんですよ。コンテンツの種類によってあまりにも受け入れられ方や消費のされ方やコピーの流通の規模とかも違っちゃうので、それを個別に著作権法に反映させるとなると、「あっちの業界はああなのになんでうちはこうなんだ」みたいな余計な綱引きとか混乱もたらされちゃうような気はします。

だから、それこそ最低限ベルヌ条約を守りつつ、そこから先の「商業経済的著作物」は、著作権法とは別のルールで対応していかなきゃいけないのかな、という気はしてます。プログラムなんかはそういうものの最たる者じゃないですかね。多分このあたりの議論は、『CONTENT'S FUTURE』の中村伊知哉さんの議論も参考になると思うので、それを見ていただくのもいいと思います。

今の状況としては、経済的利益の大きい、ビジネスベースのプロのクリエイターなり、それを使って商売してる権利者たちが著作者全員を代表するような発言をしているような状況になってますが、実際には経済的利益の順位でいえば低い、ある種「ロングテール」の側にいるアマチュアクリエイターの方が数が多く、問題は著作権法がどっちも均等に保護するってことです。ただ、ロングテール側にいる人々の意見を優先すると、商業著作物なり、プロのクリエイターが保護されないってのも事実ですよね。

だから結局、プロ/アマ全員が満足する著作権法ってのは無理だし、コンテンツの種類を横断的に満足させられるような著作権法ってのも無理なんじゃないかと。だからそこを補強するのは、中村さんが言うような暫定合意なり、もしかしたらDRM技術の進歩なのかもしれないし、経産省や総務省が行う法制なのかもしれない……。それらを複合的かつ同時多発的に進めていくしかないというのが答えになるんでしょうか。

【Q6】中間業者形の人たちは?【MFalconさんの質問】

引き続き質疑応答、6問目です。なお、質疑応答をすべて公開したあとで、ネットラジオそのものもPodcastで公開する予定です。

今後いろいろなメディアが進歩していくなかで、中間業者形の人たちは
  1. どのように拳を上手くおろすのか?/おろさせるにはにはどうすればいいか?
  2. 本来の意味でのアーティスト育成以外で生き残ろうとする(稼ごうとする)のはどうよ?
という面について、どのように考えていますか?
いろんな意味で、ちょっと高圧的なレーベルとかの今後について、ということで包括的に。

- 質問者 - MFalconさん

津田さんの回答

a.の質問に関していえば、放送でも散々話に上がりましたが、窓口としての「ユーザー団体」があるだけで変わるような気はしてます。団体交渉にしてしまって、お互い飲めるところは飲んで、妥協できるところは妥協して、妥協できない場合は闘争も辞さない、的なスタンスをフェアな立場で行えば、もう1つ上の段階の議論に行けるんじゃないかと思ってます。もちろんそれはユーザーが自分たちの都合だけを言うという話じゃなくて、彼らの立場も理解した上で言いたいことを言う、というバランスが求められるとは思いますが。

b.の方はなかなかすぱっと答えるのが難しいんですけど、他人事っぽく言ってしまえば、現状のレコード会社は、このままのスタイルで行く限り斜陽産業が加速するだけだ、という意識を中にいる人がどう危機感として持って、業界の改革ができるかじゃないですかね。責任を押しつけ合うんじゃなくて、新しいやり方を率先して行っていって、上手くはまったところは生き延びるみたいな。その意味で賛否両論いろいろありますが、エイベックスは、今のレコード業界を見たときに、相対的にそういうことやってる方だとは思いますよ。

本質的にレコード会社に求められているのは、ファイナンスとプロモーションであるわけですから、そこに特化してしまうというのもあるでしょうし、もしくは、クリエイターから反感を得ないような形での原盤を握るフェアな商売のスキームを上手く作れるのかってところにあるような気もします。

小寺さんの回答

a.bをまとめた形で少しお話しします。

こういう中間の人たちにとって、あるいは企業体にとって、と言ってもいいかもしれませんが、一番効くのは「そんなんじゃ買わないよ」ということなわけです。これまで日本という国では、国民性もあるんでしょうけど、なぜ買わないかを言わないで黙っていなくなるようなところがあったわけです。そうすると、企業としても何で売れなくなったのかわからない。ユーザーニーズが掴めないと。

だから、もし中間の団体に問題があるのであれば、それだから買わないんだよ、という意思表示をきちんとすることから始まるのではないかと。それはBlogも1つの手段でしょうし、直接意見を送るとか、あるいはPSE法における民主党の川内議員のような政治家を担ぎ出すみたいなことも、本当はちゃんとやるべきなんだと思います。そういう意味では、ネットイナゴパワーも使い道があると(笑)。

津田さんの補足

そういう意見の集約もユーザー団体がやるべきでしょうね。ネットだけでなく、リアルの調査なんかも請け負ってね。ユーザー団体を作ったら、専務理事はハードコアなCC至上主義者のひとにやってもらおうと思っているので……

【Q7】いま審議会で違法複製物や違法サイトからの私的複製を30条から外すべく意見がまとめられようとしているわけですが【みうらゆうさんの質問】

それでは最後の質問です。非常にホットな話題になりましたね。

Q7. いま審議会で、違法複製物や違法サイトからの私的複製を30条から外すべく意見がまとめられようとしているわけですが、その一方で廃盤になった音楽などは私的複製物の貸し借りなどで僅かに流通し伝播してきたということも言えると思います。こうした私的複製物が流れていくことによる音楽文化への効果について、お2人がどうお考えか教えてください。特にライヴブートレグ等についても。

- 質問者 - みうらゆうさん

津田さんの回答1 - 審議会での30条問題について

この前の審議会で「僕、この改正はとても反対でこれが通っちゃうとイヤなんですけど、もう決定なんですか?」と正直なところを言ったら会場苦笑い、みたいなことをやっている俺が答えますよ!

実際に法案が通ったとしても、利用を阻害しないようなことは考えられている、とはなってまして、具体的にいうと、1つは「情を知って」という項目がつくということ。これは、要するに違法なサイトであるということを明確に分かった上でダウンロードしなきゃ違法にはならないよ、ってことですね。「BitTorrnetなんかは、違法な配信にも使われてるけど、合法な配信にも使われてて、ユーザーはどっちか判断つかないけどどうするの?」って質問したら、そのような場合は「情を知って」にはあたらない、とのことだと。だから結論としては、

BitTorrentなら安全だよ!

ということですね。そしてWinnyにも自作のポエムが若干流れてるから、もっともっとみんな自作のポエムをWinnyに流せば「情を知って」にはならないから安心だよ! ということです!!!

というのはもちろん冗談ですけど


この「情を知って」って項目はかなり曖昧なので、実際に権利者が、違法なものダウンロードした利用者が「情を知ってた」って立証するのはほとんど無理みたいなぐらい、細かく証拠をあげなきゃいけないから、実際に「情を知って」という制限が加わることで、ダウンロードした人を刑事罰で逮捕するのはほとんど無理だろうとのことみたいです。

さらに、これについては罰則を設けない。つまり未成年の飲酒喫煙と同じで、発覚したところでそれを罰することができないから、ほとんど意味のない、権利者が「それは犯罪ですよ!」と言えるぐらいしか意味のないことであると。逆に言えば、今はダウンロードが合法になってる状況に対して、パンフレットとか新聞広告で権利者が「違法な著作物のダウンロードは犯罪です!」って言えるように状況を変えたい、という目的があるってことですね。

ただ、罰則はないけど、民事訴訟の対象にはなるから、権利者が思いっ切り頑張って、着うたサイトから何万ファイルもダウンロードした人を特定できたら、それについての損害賠償を請求する民事訴訟は起こせるとのことです。まぁそれでも情を知ってを立証しないといけないから難しいだろうけど、米国でRIAAがやってるような、見せしめ的警告やら民事訴訟やら起こして、よくわからないうちに和解させるみたいな強行戦術を、レコード会社が狂って始める可能性はゼロではなくなるってことですかね。

結局、これが施行されたところで短期的にはほとんど意味はないし、状況も変わらないんだろうけど、実効性がないんだったらわざわざ変えなくてもいいだろ? 常考というのが僕の主張で、悪質なアップローダー運営者もしくはアップしたやつを普通に送信可能化権の範囲で逮捕すればいい、って運用で十分なんじゃないかと思います。

津田さんの回答2 - ブートレグについて

ブートレグの問題は難しいけど、こういうのこそアーティスト側がオフィシャルにコスト安いデジタル音源で配信したり、ライブに「Taper's Ticket」みたいに高い料金設定のチケット買ったら、非商用私的複製の範囲で録音していいよ(もしくはCC付けるとか)、みたいなことをやって、解決していくしかないんじゃないかなと思います。

あと、著作物に関する調査研究がやりにくくなるのは面倒ですが、まぁそのあたりはどっちにしろ法で保証しろってのは難しいイメージがあるので、それはもうグレーだと知りつつやるしかないんじゃないですかねー。

小寺さんの回答

私的複製物の貸し借りですけど、僕が学生の頃は、まさに音楽を沢山聴くためにはこれしか手段がなかったわけです。当時カセットテープ全盛の時代ですね。レンタルレコードもありましたけど、僕らが指向するようなマイナーな音楽って、レンタル屋には置いてないわけですよ。XTCとか(笑)。だから友達とお茶の水行って、オレこれ買うからおまえアレ買って、みたいな感じで、あとでカセット交換とかしてましたね。

で、今デジタル時代になっても、音楽コンテンツが高くて、多感でもっともいろんなものを沢山吸収しなくちゃいけない時期に限って、みんなお金がないという現状があるわけです。そこでデジタル的な窃盗に走るというのは、まあどう考えてもそうさせた社会が悪いわけですよね。昔は友人同士のコピーというのは、零細だからということで見逃されていたわけです。それがデジタルとネットの組織化によって、不特定多数に対して配信できるようになった。送信可能化権なんてのも、そういう流れから出てきたわけです。

僕的には、零細なコピーまで問題視するのであれば、コンテンツの価格をまず下げるということが、社会の本質論として議論されなければならないと思います。貧しいから泥棒する、じゃあ警察力を強化して厳しく逮捕して回るだけで根本的な解決になるのか、と。それだったらまず国を豊かにすることから考えようよ、というのが先進諸国の基本的な考え方ですから、そっちに行くべきだろうと。現に流通コストもかからないツールとしてネットがあるわけですし、CDなんかも版のコストなんか、微々たるもののはずですから。

ブートに関しては、個人的にはほとんど買ったことはないですね。もちろんいくつか買ったことはありますけど、その価格と内容のバランスがあまりにも取れていないので、僕には厳しいかなと。

ただあれはコンテンツそのものの価値と言うよりも、資料的な価値の値段なのかもしれないですね。Zeppelinの全ライブの活動の歴史を調べる資料、みたいな感じで。そういった資料なら資料として、著作物とは別扱いで管理・運用していけば面白いことになるように思います。

質疑応答編は以上で終了です。来週にはネットラジオそのものもPodcastで公開するよう準備中です。

2007年9月11日

CONTENT'S FTUREE 感想・書評集 その4

8月の最後に公開された『CONTENT'S FUTURE』の感想をまとめてみました。

2007-08-29

対象としている領域が違いますが、ウェブ進化論などと比較すると地に足の着いた議論がされていて、コンテンツ提供者(作成者、配信者)が持っているインターネットやテレビなどに対する感覚が、消費者のそれと大きく異なっているわけではないことが実感できます。
あかさたの日記 - コンテンツ・フューチャー
浮かれた洗剤みたいに表紙に惹句がたくさんで、あわあわーーとか思うけど、読んだら、おもしろかったデス。
こどものもうそうblog | 『コンテンツ・フューチャー』感想
脚注を読むだけでも面白い。
ガチャ(中古): content's future
意欲的な挑戦が随所に見られるマーケティングになっています。
【 書籍『CONTENT'S FUTURE』 がブログを展開中 】|CAネットトレンド研究室ブログ

2007-08-31

ここだよね、最後のネット上のコンテンツを豊かにしたいという所がポイントかと。
Y’s Clip Blog - クリエイティブ・コモンズが普及すると、コンテンツが豊かになる
現場感のある話がたくさん出てきてるし、聞き手の二人(小寺信良と津田大介)が話し手のメイドとして従属していなくて、ズバズバ聞き裂いていく感じなのが痛快だ。
こどものもうそうblog | 股間を茄子で隠すための

9月第1週の『CONTENT'S FTUREE』感想・書評集

ブログサーチして見つけた『CONTENT'S FTUREE』の感想や書評のリンク集その5です。9月の第一週に上げられたものをまとめてみました。

2007-09-01

いわゆる動向ものであるが、本書で取り上げられたテーマは先攻しており、示唆される点も有益。
WEBに関する書籍を読む:Dream Merchant Blog - AOLダイアリー

2007-09-02

津田さんの「生意気な青年」キャラっぷりがおもろいなー。トークなだけに、今まで読んだ著書とくらべて普段喋ってるときの印象に近い気がします。「Life」リスナーの津田ファンは必読ではないかと。
NOIZ NOIZ NOIZ: 小寺信良・津田大介『CONTENT'S FUTURE』
コピーし放題のデジタルコンテンツへの対応にいろいろ手を尽くしている感じがインタビューから伝わってくる。
We All Get Old - Naskin Diary - CONTENT'S FUTURE

2007-09-03

ビジネスモデルや著作権問題といった“本筋”の話題以外に,それぞれの登場人物の仕事に関係した“わき道”の話題も取り上げられている。個人的に面白かったのは,椎名和夫氏が語るスタジオワークの変遷である。
クリエイティブ・コモンズの使い勝手試してみては?:ITpro

椎名氏との対談は、椎名氏がどういう状況を背景にして録音補償金について発言しているかということがおそらく初めて語られたものになったのではないかと思います。DRMか補償金かという議論がいまリアルタイムで盛んにされていますが、それを考えるうえでの材料としてなんとよい時期に刊行できたのかとおどろきます。

2007-09-05

いろいろと面白い観点が落ちていたのだが、特に気になったのはここ。
また昔はレコード会社にも名物プロデューサーっていう人がたくさんいて。豪傑みたいな人が。「ここで欠損を出してもこっちでカバーしたからいいだろ!」みたいな。そういう人はもう今のレコード会社にはいないですから、構造的にシュリンクせざるを得ないんじゃないかと。
(126p、椎名氏)
広告もコンテンツ的要素を持っているし、実際、広告会社がコンテンツがらみの仕事を することもあったりするのだが、どこからも同じような声が聞こえてくる。それは、なんというか、コンテンツ屋さんの恐磋の声みたいなものだ。広告会社のクリエイターも、同じようなことを言うことが多い。
広告β:失敗しなければ、成功するだろうか

広告業界のクリエイティビティというのは、今回の本ではターゲットになっていないのですが、本書の問題提起があてはまっているところがあるのは面白いですね。今回はかなりターゲットを絞って(例えば「放送と通信」とか)いったのですが、思いのほか汎用的な内容になっているということでしょうか。広告については、テレビや新聞が横ばいのなかでネットだけが上昇している状況下では、いずれ「ネットと広告とクリエイティビティの関係」を考えないといけなくなるかもしれませんね。本書の続編の機会があれば、そのあたりを掘り下げることになるかもしれません。

この本に興味示して金払って買ってくれる人間って、もともとこういうことを日頃から考えてたり興味があったりするわけで。ってえと、読んで「うんうん、そうそう、そうなんだよ」とは思うけど、それ以上のなにかってなさそうなんだよな。だって体制派はフューチャーなんかいらない、全部昭和にもどればいいって思ってるんだろうし。けどそれは無理だから「コンテンツの未来」って本、なんだけどさ。
SKiCCO ALTERNATiVE - やっとCONTENT'S FUTUREを読み終えた
そして、この本の面白いところはこの本自体が、Creative Commons のライセンスを適用しているところがおもしろい。by-nc-nd で提供されています。

また、一部のインタビューの模様がダイジェストで YouTube で見れるようになっていたりします。これも面白い試み。

メディアミックスというか本の制作過程まで見れるようになっていてすごい。
Going My Way: ネット時代のコンテンツの未来はどうなるのか?「CONTENT'S FUTURE」

さらにトークショーもネットラジオもチャットもやりましたし、Podcastingもやります。9月末には単独のトークショーのほかCC.jpのセミナーにも小寺さん津田さんのコンビで出演するそうです(告知は後日まとめて掲載します)。リアルからウェブ2.0までどんどんメディアを横断してってます。あとどんなことをやると面白いかなー? やれることは何でもやりたいので、何かいいアイディアがあるかたはぜひ教えてください。ただしお金をかけなくて済むことに限ります(笑い

2007年9月12日

【Podcasting】「本書籍をCCにした件で、コピーしたものが大量に出回る可能性について何か一言を」ほか【第1回】

おまたせいたしました。おまたせしすぎたかもしれません。

9月2日に放送したネットラジオを聞き逃した方のために、「Podcastなどで再公開できないかと検討中」だと書いておりましたが、その準備が整いました。今日から連続で公開いたします。全4回。それぞれ20~30分程度のMP3ファイルです。

今日公開するのはその第1回目。いま少し話題になっている「書籍をCC化することの意義」について小寺さん津田さんがそれぞれの考えを語っています。Podcasting用には次のアイコンをiTunesに突っ込んでください。

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また、次のプレイヤー(とリンク)からMP3単体で再生(またはダウンロード)できます。

どうぞご利用ください。

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2007年9月13日

【Podcasting】録音補償金・マンガ産業・ラジオ「Life」【2回目】

このブログでは9月2日に放送したネットラジオのアーカイブをPodcastingで配信していますが、その第2回を公開します(全4回予定)。iTunesなどでPodcastとして聞くには、次のアイコンをドラッグ&ドロップしてください。

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次のリンク(Flashプレイヤー)で、単体のMP3として再生(ダウンロード)できます。

今回は3つのパートから成り立っています。どうぞご利用ください。

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2007年9月16日

【Podcasting】JASRAC・電機メーカー・放送業界【3回目】

9月2日に放送されたネットラジオのPodcastingの第3回です。iTunesなどで聞くには、次のアイコンをドラッグ&ドロップしてください。

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次のFlashプレイヤー(とリンク)で、単体のMP3として再生(ダウンロード)できます。

今回は3人の方の質問に回答しています。

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2007年9月17日

【ネットラジオ】Wikipediaについて…ほか【最終回】

9月2日のネットラジオをPodcastingしてきましたが、今回で最終回(第4回)です。iTunesなどで聞くには、次のアイコンをドラッグ&ドロップしてください。

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次のFlashプレイヤー(とリンク)で、単体のMP3として再生(ダウンロード)できます。

どうぞお楽しみください。

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2007年9月18日

ミュージック・マガジンに書評が掲載されました。

9月20日発売の『ミュージック・マガジン』2007年10月号の「ランダム・アクセス」欄に、『CONTENT'S FUTURE』の書評が掲載されました(116ページ)。評者は音楽評論家の石川真一氏です。ありがとうございました。

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2007年9月24日

【YouTube】 表現とは? 芸術とは? 天才とは?/産業技術総合研究所江渡浩一郎氏 【取材公開】

しばらく更新に間が空いてしまいました。すみません。『CONTENT'S FUTURE』の取材がどんな様子で行われていたのかをYouTubeでの動画公開でお見せするシリーズ。これまで4名の動画を公開してきましたが、あとは産総研 江渡氏、DMC機構 中村氏、編集工学者 松岡氏の3人がそれぞれ語っている動画が用意できていますので、今日から連続で公開いたします。

まず今日公開するのは産業技術総合研究所の江渡浩一郎氏。江渡氏はWikiのオーソリティでもあり、本書中でもWikiやウェブ2.0の考え方をベースにネット上のクリエイティビティについて語っていただいていますが、一方でメディアアーティストとしての顔もあり、芸術論についても語っていただいています。それはおそらく本書取材中でも随一の抽象的な議論となった部分ですが、そこをたっぷりと動画でご覧いただきたいと思います。

天才小学生発掘プロジェクト。クリエイターと社会構造。クリエイターと教育。少数者としての表現者。著作物と芸術。創作性の秘密。可能性の排除。歴史に学ぶ。岡本太郎。カントの芸術論。科学と芸術。天才が基準をセットする。表現とは? 芸術とは? 天才とは?

我々がいとも簡単に消費していくさまざまなコンテンツですが、それが生まれくる源泉には何があるのか。真剣に考えたいテーマであります。ぜひ本書とあわせてご覧ください。より理解が深まることでしょう。

2007年9月26日

【YouTube】 「通信と放送の融合」はどこからはじまり、そしてどこに向かうべきか?/慶應大学DMC機構 中村伊知哉氏 【取材公開】

明後日9月28日に「爆笑問題×慶應義塾大学教授!」と題して放送されるNHK「爆笑問題のニッポンの教養」90分スペシャルに村井純氏らとともにいつもの蝶ネクタイで出演される中村伊知哉氏には『CONTENT'S FUTURE』で「通信と放送の融合」政策についてたっぷりと語っていただきました。

中村さんが元郵政省官僚で「通信と放送の融合」政策を担当されていたから、という理由だけでお話を伺ったわけではないということは、本書をお読みになればわかるとは思いますが、今回の取材動画ではやはり肝心の「通信と放送の融合」政策について、そのはじまりから展望までをコンパクトに編集してお送りします。たいへん濃密なビデオになっているのではないでしょうか。

放送政策立案の中でぶつかった壁。ハイビジョンとケーブルテレビ。「通信と放送の融合」政策が「NO!」から「YES!」に変わった瞬間。通信と放送はどう違うのか? 多様化していくコンテンツの法体系は? 著作権はどこに位置付けるのか? ぜひ本書とあわせてご覧ください。

2007年9月27日

【最後の】 紙はウェブに取って変わられるか?/編集工学者 松岡正剛氏 【YouTube】

YouTubeを書籍のプロモーションに利用する、というあまり類似例の見られない試みをやってきましたが、今回で最後のアップロードです。『CONTENT'S FUTURE』の中でも江渡さんと並んで抽象的な議論を行っている松岡正剛氏との対話から、書籍の持つ2つの力、つまり「編集」と「アーカイブ」について語っている箇所をピックアップしました。本書は、クリエイティビティや著作権の問題について考えるベースとなっていますが、すべての取材に同行して感じたのは、この「編集」と「アーカイブ」が本書のウラテーマだったろうということです。

読む文化と書く文化。3000年を生き抜いた書籍のパッケージとしての力。著者+版元+編集者+読者の分業。簡便なウェブ×面倒くさい書物。ダブルページというインターフェイス。ウェブのキラーフォーマットはまだ発見できてない。ウェブの時空性とリテラシー。電子書籍。アーカイブ。

ぜひ本書と合わせてご覧ください。

【CCJP】第6回クリエイティブ・コモンズ・ジャパンセミナーが開催されました【seminar】

本日、六本木ヒルズ森タワー アカデミーヒルズ49にて、第6回クリエイティブ・コモンズ・ジャパンセミナーが行われました。
そこに、『CONTENT'S FUTURE』著者の小寺さんと津田さんが登場し、商業出版物にクリエイティブ・コモンズ・ライセンス(以下CCL)を付与し刊行したことを事例としてお話されました。

テーマ「21世紀型オープン・エンタープライズに向けて」

非営利組織から営利企業までをつなぐ新しい「共有」というパラダイムについて、最前線のリーダーたちから活動報告を聞き、また今後の課題についての議論を行います。特に今回は、Wikipediaおよび Wikia創始者のジミー・ウェールズ氏よりフリー・カルチャーの最前線の取り組みについて報告をいただくほかにも、Firefoxや Thunderbirdのグローバルな開発普及をつとめるMozilla Japanから瀧田佐登子 代表理事、先日CCライセンスで刊行された書籍「CONTENT'S FUTURE ポスト YouTube時代のクリエイティビティ」の著者である小寺信良氏と津田大介氏を迎え、それぞれの視点からオープンな事業の取り組みについて紹介していただきます。そして後半のパネル・ディスカッションでは、クリエイティブ産業社会の研究の視座から慶應義塾大学DMC機構の金正勲 准教授に司会を務めていただき、各講演者と共に議論を深めていきます。

プログラム(敬称略)
13:00 開会メッセージ・ご報告
13:15 野口祐子 (CCJP事務局長/NII客員准教授)
13:35 瀧田佐登子(Mozilla Japan 代表理事)
13:55 小寺信良(AV機器テクニカルライター/コラムニスト)、津田大介(IT・音楽ジャーナリスト)
14:15 ジミー・ウェールズ(Wikipedia/Wikia創始者)
14:35 休憩
14:45 パネル・ディスカッション(司会:金正勲 慶應義塾大学DMC機構 准教授)
15:30 質疑応答
16:00 閉会
* 日英 同時通訳有り

主催: クリエイティブ・コモンズ・ジャパン
特別協力: アカデミーヒルズ
日時: 9月27日(木)13時から16時 (12時30分開場)
場所: 六本木アカデミーヒルズ(49F タワーホール会場)

内容は主に、書籍刊行後に起こったネット上の反響と、CCLを付与することでどんな影響があったかについてで、本ブログや書籍の派生物(トークショー、ネットラジオなど)をご覧になっている方々にはおなじみの話題でした。しかし、『CONTENT'S FUTURE』を取り巻く反響から発生したCCLの問題点や検討事項についても踏み込んで語られ、とても興味深いセッションとなりました。
日本においてCCLを商業出版物に付与することはたいへん珍しいことから、お二人の話は生きた事例として貴重で、パネルディスカッション後に行われた質疑応答でもお二人を指名して質問された方がいらっしゃいました。
『CONTENT'S FUTURE』の売上が伸び、CCLを付与した商業コンテンツの成功例のひとつとなれば、今後CCLを採用する営利団体/企業も増える可能性があり、ひいてはCC全体の発展につながると思われます。そういう意味でも、版元として頑張らなければなぁと思っています。今後も皆さんよろしくお願いします。

セッションの様子
セッションの様子
演壇上でお二人が話されている後ろには、プロジェクターでYouTubeのユーザー画面が表示されました。ちょうど今朝ほどアップロードした松岡氏の画像が大写しになっています。

パネルディスカッションの様子
パネルディスカッションの様子
見づらい写真で申し訳ないです。
画面右から、Wikipedia/Wikia創始者のジミー・ウェールズさん、Mozilla Japan代表理事の瀧田さん、小寺さん、津田さん、CCJP事務局長の野口さんです。

【AppleStore】明日Apple Store渋谷でイベントがあります【Shibuya】

本日のCCJPセミナーはとても盛り上がりましたが(直前のエントリをご覧ください)、明日も負けないほど熱いイベントが開催されます。
DV/AUDIO/DVD/ストリーミングなどデジタルメディアにかかわるプロフェッショナル・クリエイターのための情報誌『DVJAPAN』誌が毎月Apple Store渋谷にて開催しているイベント「DVJ BUZZ/SPOT」の4回目に、小寺さんと津田さんがスピーカーとして参加されることになりました。モデレーターは『DVJAPAN』編集長の石川氏です。

DVJAPAN Presents  DVJ BUZZ/SPOT vol.4開催決定

今回のテーマは…
『ポストYouTube時代のクリエイティビティ』

日時:9月28日(金) 19PM~20PM
場所:アップルストア渋谷
ゲストスピーカー:
AV機器テクニカルライター/コラムニスト:小寺信良氏
IT・音楽ジャーナリスト:津田大介氏
モデレーター:DVJAPAN編集長 石川幸宏

書籍『CONTENT'S FUTURE/ポストYouTube時代のクリエイティビティ』(2007年8月1日翔泳社より刊行)の著者であり、デジタルメディア界の見識者でもある小寺信良氏と津田大介氏をお迎えして、『CONTENT'S FUTURE』と題して、放送と通信の融合などのテーマについてお話して頂きます。
今回発売された本書は国内書籍業界初(?)のYouTubeにおけるプロモーションを行っていることでも注目されています。同書は対話集のため、小寺・津田氏が各界の識者と実際に対談を行い、その内容を再構成して書籍としており、その対談の様子がビデオに収録され、一部分を編集してYouTubeで公開。さらには今後iPod発信などへの新たなコンテンツデリバリーも視野にあり、こうした新たな流れを前提にした映像コンテンツ制作スタイルを専門有識者の立場からお話して頂きます。

本日のCCJPセミナーはCCLという面から話が展開されましたが、明日は『DVJAPAN』誌の特性から、映像関係の話題に重きが置かれると予想されます。またApple Storeという場所柄、iTunesやiPodの話も期待できるかも!?
参加料はなんと無料。ただし座席数が少なめと聞いていますので、ご興味のある方はなるべく早くいらっしゃることをおすすめします!
場所や時間などイベントの詳細は、以下のAppleのサイトにてご確認ください。皆さんの