先のエントリで説明しましたように、9月1日にチャットで開催した『CONTENT'S FUTURE』への質問大会のログを再構成して掲載するシリーズの第2弾です。ちょうど補償金とDRMというホットな話題の質問になりました。合わせてお読みください。
音楽配信メモ 「ダウンロード違法化/iPodの補償金対象化」がほぼ決定した件と、ITmediaの記事で抜粋されている発言についての補足
ねおさんのご質問
Q.2 補償金とDRMの究極の2者選択ですが、ユーザーはDRMの方を選んでしまうような気がするのですが、それがユーザーにとって望ましいことだと思いますか?
http://www.lingr.com/room/3BLW31ocNGd/archives/2007/09/02#msg-14306028
津田さんの回答
シンプルに言えば、ユーザーにとっては望ましいことではないと思います。
ただ、補償金について言えば、今のバーチャルなブランケット分配とかを、もうちょっと実態に近いような見え方にすることはできると思うんですよ。例えば、権利者の分配データベースなり、分配方法をネットで(ある程度支障がない範囲で)公開することで、自分がコピーしたコンテンツの補償金はこのように使われているんだ、みたいな流れを見せるとか。
権利者が頑なになって、そのジャンルのコンテンツ自体にユーザーがそっぽ向くような事態を招いたら、誰が一番損するのってクリエイターとユーザーなので、そういう最悪の事態を招かない意味で、補償金というのは(現状は)一定の存在意義はあると思うんです。彼らも、補償金あることで「まぁ、ここまでは見逃すか」的なところがあるのは事実ですし。
そもそも「コピー制限なくせ!自由にコピーさせろ!補償金も払いたくない!」という人は、コンテンツ業界にとって「良いお客さん」になる可能性は限りなく低いと僕は思ってるので、そこまで極端にユーザーに寄らずに、ある程度のバッファとしてポジティブに補償金があることの「ユーザーメリット」を、権利者側からも、あとはユーザー側からも(僕なんかも含めて)やっていく必要があるんじゃないかなーと思います。
小寺さんの回答
僕は音楽業界の中というのは見えてないんですけど、外側から見ると、むしろ「補償金存続でDRM廃止」のような流れなのかなとに見てます。Appleが DRM廃止論の口火を切ったわけですけど、確かに音楽販売業者としては、ワールドワイド的にもかなりの力を持ったチャンネルからの意見なわけですよね。米国あたりでこの動きが主流になったら、日本だけでDRM存続ということになって、それはおかしいって話になりますよね。というかそうしていかないといけないわけですけど。
放送のコピーワンスというのは、世界で最初にやっちゃった愚だと僕は思っているんです。それを音楽の世界で繰り返してはいけない。ただ、現時点では両方同時に撤廃というわけにはいかないと思うので、まずどちらか片方から。それが片付いてから、市民運動か消費者団体かわかりませんけど、声を上げていって、という具合に段階的に進むべきなのかもしれません。
