タイトルどおり、専門知識を素人さんに教える技をレクチャーするセミナーです。せっかく専門知識を持っているのに、それを他人に教えるノウハウを持っていないばかりに損をしている。そんな方はぜひご参加ください。

 

<『ITの専門知識を素人に教える技』出版記念セミナー> 

■日時 2008年8月22日(金)18:30~21:00
■場所 T's秀和交差点ビル802会議室
■費用 15,000円(税込)
■詳細 http://www.itbt.biz/event/20080822_public_semi.html

 

 

 

中小企業のIT担当者の疑問に答える
ITコーディネータのお悩み相談室(3)

(文=山口康雄)

 

Question
ホームページ、社内LAN、販売管理システムの導入と、次々とIT投資をしてきたものの、投資効果が見えません。経営層からは競争力強化につながるIT投資ができないか、などの要望が強くなっています。今後どうしたらよいでしょうか?

Answer
答えは「あるべき姿を描き、戦略的なシステム構築をすること」です。

今までの IT投資は、インフラなどの「基盤整備」と部
門ごとの管理業務の簡素化をはじめとする「業務改革」ではないかと推測します。貴社の経営層が要望する競
争力強化などの IT投資を実現するためには、経営革新
に伴う情報化戦略が必要です。

 しかし、これは今までの情報機器の導入・整備だけでは実現できません。まずは社長の想いと会社の将来を見据えた「あるべき姿」を描き、自社の経営資源をどのように活用して「あるべき姿」を実現するのかといった経営戦略を策定する必要があります。次に経営戦略を実行実現するための情報化戦略を策定するといった戦略策定のステップが必要となります。

 言うは易し行うは難し。戦略立案と言っても、経験も知識もなければすぐには取りかかれません。ではどうしたらよいでしょうか?

 参考となる情報を以下に記載し、回答といたします。国では平成 20年度中小企業対策予算において、付加価値の向上、経営力の向上、事業環境の整備という 3つの視点から支援を行い、中小企業の活性化を推進しています。これらを活用しながら以下の①~③を実施してください。

①公的機関のセミナーなどで知識を蓄える
 ・IT経営応援隊(IT経営実践推進事業:経済産業省)
 ・CIO研修会、経営者研修会、IT経営成功事例の発表会

②IT業界の動向や最新技術を展示会視察などでチェックする

③公的機関の人的支援策を活用する
 ・中小企業支援センターの専門家派遣事業
 ・戦略的CIO育成支援事業
 ・経営力向上等先進的支援体制構築事業
 ・ITコーディネータ制度

 

<著者略歴>
山口 康夫(やまぐち やすお)
1990年より都内の UNIX関連メーカーに勤務し、1999年プラスチック製造企業へ転職。業務改革を主導しキャッシュフロー改善など多くの実績を残し、2001年より取締役副工場長に就任して工場経営を指揮する。2004年にフクジンコンサルタンツ株式会社を設立。ベンダーとユーザー経営層の両面を経験しているコンサルとして、福島県内外で生産管理システム導入支援およびインターネット販売戦略支援を行っている。http://www.fukujinn.com

 

中小企業のIT担当者の疑問に答える
ITコーディネータのお悩み相談室(2)

(文=山口康雄)

 

Question

システムの導入・変更・切り替えなどの必要性を経営者にどうやって説明したらよいでしょうか?

 

Answer

経営者と情シス担当者で大きく異なるところは、経費の考え方です。多くの経営者は情報システム導入による費用は間接設備投資と考えています。生産設備や人材投入などは直接投資であり、費用対効果が明確なので容易に経営判断を下せますが、間接設備投資は費用対効果がはっきりと見えないために経営判断を行うための材料が不足となり、システム導入に躊躇してしまいます。


 したがって経営者の理解を得るためには、情シス担当者はシステム導入の上申を行う際に、経営者の視点に立った戦略を企画立案する必要があります。それには、まずしっかりとした目的と効果を示すことが重要です。次に、費用と適応業務範囲、考えられるリスクなどを提示して経営判断材料を提示しなければなりません。その際には目先の視点だけでなく、長期的視点や客観的視点、さらには競合情報など多面的に分析した情報提供が必要です。

 経営者はあらゆる情報を基に会社の舵取りをする判断を行います。判断が容易にできるような多くの情報を提示することにより、情報システム導入への理解も得られるのではないでしょうか。

 また、投資リスクをヘッジするために 3ヶ年計画などの 3ステップの導入計画を策定し、1年ごとに効果測定して次ステップへ移るような手法もよいかと思います。

 変更・切り替えに関しては、ランニングコストの削減、事業内容変更に伴うシステム拡張などによるシステム見直しを考慮して上記内容と合わせて検討することがよいでしょう。

 

<著者略歴>
山口 康夫(やまぐち やすお)
1990年より都内の UNIX関連メーカーに勤務し、1999年プラスチック製造企業へ転職。業務改革を主導しキャッシュフロー改善など多くの実績を残し、2001年より取締役副工場長に就任して工場経営を指揮する。2004年にフクジンコンサルタンツ株式会社を設立。ベンダーとユーザー経営層の両面を経験しているコンサルとして、福島県内外で生産管理システム導入支援およびインターネット販売戦略支援を行っている。http://www.fukujinn.com

 

みなさん、こんにちは。

「情シスの現場」編集部の八鍬です。

本日は、本誌創刊号のコンテンツを一部掲載します。

掲載を快諾していただいたのは、ITコーディネータとして活躍中の山口康雄さん。

中小企業のIT担当者からの疑問に山口さんがお答えします。

 *  *  *

中小企業のIT担当者の疑問に答える
ITコーディネータのお悩み相談室(1)

(文=山口康雄)

Question

 当社は従業員50人規模の製造業です。生産管理システム導入を計画しており、経費を抑えるためパッケージ導入を検討していますが、パッケージ導入で失敗している話を多く聞きます。その原因を教えてください。

Answer

 昨今は生産管理パッケージも細分化されており、業務に合ったパッケージを導入しやすくなっています。しかし、失敗例を見てみると、大きく以下の 3つのケースが見受けられます。

①パッケージ機能では自社の管理項目や工程に対応できないケース
②実績収集が簡素化されていないため、入力忘れや入力ミスをしてしまうケース
③パッケージに業務の流れを合わせたため、自社の強みを失ってしまったケース

 ①と②のケースは、二重管理や管理のためのルールを作ったりして生産性を損ない、生産コスト増大の原因となります。また、顧客企業の無理な要求に応えることも中小企業の強みです。緊急注文に対して無理を承知で生産して出荷することにより、顧客からの信頼が得られることは多くの中小企業では共通しています。

 ③のケースのようにシステム導入で企業価値を落としてしまうことは、中小企業ではやってはいけない事例です。どのケースも最終的には経営者の判断でシステム導入を断念しています。

 では、ベンダーにお願いしてゼロから構築するのがよいのでしょうか?これでは中小企業にとっては大きな問題を抱えてしまうことになります。莫大な開発費用とシステムバグに悩まされて稼働までに時間を要し、そして将来の拡張性などの面でもマイナスです。

 最善の方法は、セミオーダー方式での導入でしょう。

 システム全体を共通部分と独自部分に分けてシステム構築を検討することです。具体的には、工程間入出庫処理部や所要量計算エンジン部にはパッケージ化された汎用機能を有効に活用し、生産計画立案部や実績収集部、管理画面表示はカスタマイズ開発とします。さらに帳票に関しては、Excelのピボットテーブル機能(注1)のようにデータベースから直接呼び出し加工できるインターフェイスで汎用性を持たせることが必要と考えます。

 実績収集にはバーコードや RFIDなどを取り入れることも入力を簡素化する方法の 1つでしょう。ある会社では、実績データを正確に入力させる方法として、バーコードを読まなければ生産設備が稼働しないような仕組みを取り入れています。

 

(注1)ピボットテーブル機能とは、Excelに搭載されているクロス集計機能のこと。取り込んだデータから項目を自動的に抽出し、ドラッグ&ドロップするだけで任意に縦軸・横軸などに配置する項目を変更できます。また、集計結果と自動リンクするグラフを生成できるなど、強力な集計・分析能力を備えています。

 

 


<著者略歴>

山口 康夫(やまぐち やすお)
 1990年より都内の UNIX関連メーカーに勤務し、1999年プラスチック製造企業へ転職。業務改革を主導しキャッシュフロー改善など多くの実績を残し、2001年より取締役副工場長に就任して工場経営を指揮する。2004年にフクジンコンサルタンツ株式会社を設立。ベンダーとユーザー経営層の両面を経験しているコンサルとして、福島県内外で生産管理システム導入支援およびインターネット販売戦略支援を行っている。http://www.fukujinn.com

 

皆さんはBABOK(Business Analysis Body Of Knowledge)をご存じでしょうか。ご存じでない方も、PMBOK(Project Management Body Of Knowledge)という言葉には聞き覚えはあると思います。
 
PMBOKは、プロジェクトマネジメントに必要な知識を体系立てまとめた指標です。そのビジネスアナリスト向けバージョンがBABOKです。
 
システム開発プロジェクトは、主にプロジェクトマネジャー、アナリスト、ITアーキテクトの3者が協力関係と牽制体制を保ちながら進めていくものです。もちろん、複数の役割をひとりの人が兼務する場合もあります。
 
いずれにせよ、プロジェクトを進めるうえでは、プロジェクトマネジャーの視点、アナリストの視点、ITアーキテクトの視点が必要です。
 
PMBOKは日本国内にも定着しつつあります。実際にPMP(PMBOKをベースにしたプロジェクトマネジャーの資格)を取得している方も多いと思います。
 
では、BABOKのほうはどうでしょう?
 
率直に言うと、記者は「これから“来る”もの」だと思っています。現在、BABOKの日本版を刊行(発表)する計画も進んでいるようです。情シス部門がビジネスとITを仲立ちする役割であるならば、ビジネスアナリスト向けのBABOKをひとつの指標として参考にしてみてはいかがでしょうか。
 
BABOKに関する新しいトピックは、このブログ上で随時リポートしていきます。
本誌『情シスの現場』の創刊準備を進めるなかで、100名を超える情シス部門の方に話を伺いました。
 
情シス部門の方は多忙です。ましてや、会社のミッションではない記者との面会をビジネスタイムにするわけにはいきません。自然と、情シス部門の方との面会は早朝か夜に限られます。ご協力いただいた方々に感謝します。
 
興味深い話をいくつも聞きました。
 
例えば世界的な某自動車メーカーのように情シス部門が「強い」場合、システム開発を受注する側の開発会社(ベンダー)もエース級のエンジニアを投入します。強いもの同士が手を組めば、たいがいの問題はクリアできるでしょう。 
 
ところが、世の中の多くのシステム開発プロジェクトは、必ずしも強いもの同士のコラボレーションで成り立っているわけではありません。プロジェクトの進めるなかで、いくつもの問題が表面化します。
 
では、どうすればよいのでしょうか。そもそもベンダーを選ぶための基準はあるのか。選ぶなら、どんなベンダー(もしくは人)に頼めばよいのか。あるいは複数社にコンペさせる場合、ベンダーが提出する企画書のどの部分に着目して評価すればよいのか。予算管理はどうするのか。経営層や業務部門(システムの利用者)に対する説明はどうするのか――こうした問いに、たったひとつの答えを示すことは不可能です。
 
ただ、そのヒントになる情報を提供することはできます。
 
本誌『情シスの現場』の創刊号(6/16発売)では、第1特集のテーマを「ベンダーコントロール」にしました。特集のなかではベンダーコントロール、すなわちベンダーと協調関係を保ちながらプロジェクトを進めるうえで、情シス部門が知っておくべき知識を紹介しています。
 
経験豊富な情シス部門とそれを支援するコンサルタントは、上述した問題にどう対処しているのか、その勘所を読み取っていただけると思います。
 
次回以降のブログ記事では、創刊号のコンテンツを少しずつ掲載していきます。記事を読んで興味を持った方は、ぜひ書店で本誌をお買い求めください。もちろん本誌には、このブログ上には掲載しないコンテンツも盛りだくさんです。お楽しみに。
 
 

社団法人情報システム・ユーザー協会(JUAS)がUISS(Users' Information Systems Skill Standards)に関するセミナーを開催します。

日時 2008年7月16日13:00~17:30

場所 ベルサール神保町(東京都千代田区西神田3-2-1)

詳細 http://www.juas.or.jp/project/uiss/index.html

UISSは、情シス部門の要員に必要なスキルや経験を体系化した指標です。システム開発を受注する側の開発会社(SIer)には、ITSS(IT Skill Standards)という指標があります。UISSはその発注者向けバージョンと考えると分かりやすいと思います。

このUISSを情シス部門の人材育成や評価制度と関連付けて成功している企業があります。上記のセミナーでは、UISSの意義や特徴はもちろん、そうした成功事例なども紹介される予定です。

部下を育て、将来的に情シス部門を引っ張っていく方々にとって有意義なセミナーになるかもしれません。先着200名で申し込みは締め切りになりますので、興味のある方はお早めに。

 

 

情シス表紙.jpg

 

情報システム部門(情シス部門)に配属されたばかりにいつも損をしている。そう感じている人はいないでしょうか?

業務部門(システムの利用者)からは無理な要求を次々に突きつけられ、ほとほと嫌になってしまう。そう思っている人はいないでしょうか?

システムトラブルが発生したり、利便性が悪かったりする時だけ散々文句を言われ、計画どおりにプロジェクトを遂行しても、だれもひと言もほめてくれない。そんな虚しさを感じている人はいないでしょうか?

そう、情シス部門のファインプレイは目立ちにくいのです。そして情シス部門の「あら」は目立ちやすいのです。

ITシステムは経営の役に立つ重要なものであり、その番人たる情シス部門は重要な役割を担っている――そう言われ続けていったい何年経ったでしょうか。

「情シスの現場」には、理想論では片付けられない問題がいまだに山積しています。その問題を何とか乗り越え、情シス部門が本来の力を発揮できる環境を作ろう。そのための知恵を集めよう。これが本誌のコンセプトです。

本誌の執筆陣は実際に情シス部門で働いている方々、または多くの情シス部門を支援してきたコンサルタントの方々です。その強力な執筆陣が「現場の知恵を持ち寄って情シス部門を幸せになってほしい」という目的のもとに集結してくれました。

システム化企画、ベンダーコントロール、システム運用保守――情シス部門の役割は多岐に渡ります。いずれも重要な仕事です。目の前の業務を効率化したい方、中長期的に情シス部門をあるべき姿に近づけていきたい方、その他どんな方でもかまいません。「現場の知恵」を必要とする方は、ぜひ本誌を手にとってみてください。